再発性角膜びらん 再発性角膜びらん
 

再発性角膜びらん

角膜に傷(上皮びらん)ができて、いったん治った後、また再発をくり返す病気です。症状は特徴的で、突然朝に激しい眼痛と涙目になり、たいがいの場合、紙や爪による外傷の既往歴があります。

再発性角膜びらん 原因と症状

起床時に突然、目に痛みや強い異物感を自覚、黒目表層(角膜上皮)の剥離、すなわち再発性角膜上皮びらんの発作が考えられます。特定の人にこのような上皮びらんが生じるか、くわしくは判っていませんが、角膜上皮の接着性が外傷をきっかけにして悪くなると考えられています。外傷は、鋭い紙や爪などによるものが多く、外傷以外の原因不明も少なくありません。起床時に発作が起こる理由は、就寝中には、涙が少ないために接着不良の角膜上皮は浮きやすくなっているところに、起床直後の瞬きによって機械的に上皮が剥がされるためと考えられています。

再発性角膜びらんの治療

治療は防腐剤の入っていない人工涙液(ヒアレイン点眼,ジクアス点眼,ムコスタ点眼)と睡眠前に眼軟膏(フラビタン眼軟膏)を用います。痛みに対しては睡眠前に散瞳薬点眼(サイプレジン点眼)やNSAID内服薬や5%食塩点眼薬、涙点プラグ挿入、眼球圧迫眼帯、治療用コンタクトレンズ装用、創面切除(デブリードメント)、角膜実質穿刺、レーザー治療である治療的表層角膜切除術(PTK)があります。病名から分かるように,再発が見られ,多くは数か月から年単位の経過観察が必要です.
 
治療は浮いてしまった角膜上皮を接着させる目的で眼軟膏や目薬を使いますが、痛みが強い場合は治療用のソフトコンタクトレンズを装着させることもあります。治療は抗生物質の点眼や眼軟膏を塗布したりします。

山田眼科