黄斑前膜 黄斑前膜
 

黄斑前膜

黄斑前膜は、黄斑上膜、セロファン黄斑症、黄斑パッカーとも呼ばれ、網膜の中心である黄斑の前に張る線維状のうすい膜ができる病気です。角膜の病気や水晶体の濁り(白内障)と異なり、眼球の奥底に生じます。

黄斑前膜 原因と症状

加齢黄斑変性は、網膜の裏側から新しい弱い血管(新生血管)が生えて起きる別の病気です。加齢黄斑変性では、激しい出血が起きたり、黄斑が萎縮してしまうと失明することもあります。一方、黄斑前膜では新生血管が生えないため、出血や萎縮が起きることは少なく、基本的には失明には至らない比較的良性の病気といえます。
症状としては、網膜にゆがみが生じ、その結果物がゆがんで見えたり、色が薄く見えたりする症状となります。読書の時に読みにくくなったり、人の顔が見え難くなります。白内障の手術後に病気が合併している可能性があります。

黄斑前膜の治療

放置して自然に黄斑前膜がよくなるのは5%くらいです。それ以外はゆっくり進行していきます。
 黄斑前膜により、物が歪んで(変視症)、視力が低下して日常生活に不自由を感じるようになったら、黄斑前膜を硝子体手術で取り除きます。薬は効きません。まず網膜と黄斑前膜の前にある硝子体を切除します。そのあと黄斑前膜を細いピンセットでつかんでゆっくり網膜からはがしていきます

黄斑前膜の手術

放置して視力が0.4程度を下回ってしまうと、手術治療が成功しても視力回復が弱いことがあります。
25Gシステムを用いた硝子体手術は先進の技術で、わずかに0.5mm(cmではなくmmです)ほどの穴を3箇所開けるだけで手術が可能になりました。 このため、手術による侵襲は極めて少なくてすむようになりました。

山田眼科